インコの保温について
インコの飼育本を見ていると、よく
「インコは寒さに弱い動物です」
「冬はペットヒーターで保温しましょう」
という内容が載っています。
でも我が家、保温はしていません。
子供の頃セキセイインコやら文鳥やらを飼っていましたが、冬だろうが保温なんてしたことありません。保温どころか、冬でも日中はベランダの外にケージを出していました。(日当たり良好な関東平野部のベランダでしたが)
はて・・・いつから保温が必要な動物になったんだろう。昔から保温は必要だったけど、自分が知らずにやっていなかっただけか?
・・・いや、そんなはずはありません。子供の頃、飼っていたセキセイインコたち、保温なしでも元気にそれなりに長生きでした。
色々な飼育書に「保温が必要」と載っているもんだから、これからインコを飼おうと思っている人はきっと、冬場はヒーターで保温してあげないとインコの命に関わるものと、思うんじゃないでしょうか。
今回は、「インコの保温の必要性について」です。
声を大にして言っておきますが、
・・・あくまでも、我が家のケースですよ。
それでは、イッテミヨー!
インコは暑い地域の生き物だから寒さに弱い?
よく、インコは保温が必要という内容と一緒に、「インコは元々、暑い地域に住んでいる鳥なので、暑さに強く、寒さには弱いです」と書いてあります。
まぁ、確かに暑い地域に住んでいる鳥さんではあります。
実はシーサンは昔、オーストラリアのとある所で短期間暮らしていました。
庭にマンゴーがなったりする熱帯気候なトロピカルな、何もない田舎町でしたが、道を歩いていると時折、野生のセキセイインコがそこいらを飛んでいたりするような所でした。
初めて野生のセキセイインコを見かけた時は、「わっ!誰かの飼ってるインコ、逃げちゃってるよ?!」とビックリしたもんです。
ちなみに野生のセキセイインコって、みんな緑色なんですよ・・・余談ですが。
さて、話を元にもどしますが、その住んでいた地域の気候は、基本一年中暑い所でした。一年中暑いのですが、やっぱり冬と呼ばれるシーズンもありました。
その地域の冬は、日中は半袖でも過ごせますが、日が沈んだ後にはグッと気温が下がって、夜になると一気に3度くらいになります。明け方も相当冷え込みます。部屋ではストーブが必要なくらい寒くなります。
夜から朝は真冬並みに寒くなる激しい気温差の中、野生のセキセイインコたちは普通に生きていた訳です。寒くても暑くても、そこで普通に暮らしているのですから、その環境に慣れた体になっているのでしょう。
シーサンが子供の頃飼っていたセキセイインコも保温は一切なしで元気だったし、野生のセキセイもこんな気温差の激しい環境下で生活しているんだし、やっぱり保温なんて要らないんじゃない?と個人的には思うのです。
そして、ウロコインコをお迎えしようかと検討していた時のこと。色々調べていると、やっぱりウロコインコも「寒さに弱い」「保温必要」「ペットヒーター必要」と書いてありました。
セキセイインコは保温なしで飼ったことがあるけれど、ウロコインコについては知識が無かったので、「ヒーター必要なのか・・・電気代もかかるし、ちょっと面倒だな」と思っていました。
そんな時、とあるウロコインコのブリーダーさんのブログを拝見したところ、その方は、
「インコは一人餌になってからは保温は必要ありません」
「うちのインコ達は冬でも外で生活しています」
「氷が混ざってシャーベット状になった水で水浴びしていますよ」
などと書いてあるではありませんか。
そーなんですか?本当ですか?それなら冬でも保温しなくてよいではありませんか。
いくつかのブリーダーさんのサイト、ブログ等で情報収集しましたが、冬の保温についてはやはり人それぞれで、「必要」と言う人がほとんどでした。
「必要ない」というブリーダーさんのところのインコさんは、冬になる前の換羽で、寒さに対応するために羽毛がみっちりしっかり生えるそうです。
そこでシーサン思ったのですが・・・
冬は寒いからと、保温をして快適な温度で年中過ごしてきたインコは、寒さに弱い。
冬は寒いけど、保温なしで元気に過ごしてきたインコは、体が寒さに適応しようとするので保温なしでも冬を越す。
寒い環境に自然と慣れた個体であれば保温は必要ないのではと思います。かえってその方が免疫力も高くなって、良い気がします。
インコの保温についての個人的な考え
シーサンは個人的には、保温が必要なのは「雛の間」と「具合が悪いとき」だけだと考えています。従って、冬だからといって我が家は室内飼いのインコの保温はしません。
「雛の間」はまだ羽も生えそろっておらず、自己保温が上手く出来ない為、保温が必須です。
「具合が悪い時」も、自己保温が上手く出来なくなって、放っておくとどんどん悪化してしまうので、まず保温をしてあげるのが基本です。
実は保温は体調不良の時の特効薬になり得ます。初期の段階でしっかり保温してあげると、翌日には元気になったりすることもしばしば。
でも、これが効果を発するのも、日常的に保温をしていないからです。体調不良でも無いのに、ただ寒いからと保温を続けていると、いざ体調が悪くなった時に一体何度に保温してやればよいのか・・・。
という訳で、保温は必要無し!というのは、裏を返せば「保温はいざと言う時の為に取っておいて!」ということなのです。
とは言え、この「日常的に保温は不要」論も、あくまでも個体と飼育環境によります。
日常保温をしない我が家のインコズですが、現状ではセキセイインコのレイちゃんに限って、様子を見てちょいちょい保温してあげています。
どんな時に保温しているかというと、元気が無い時というのが基本ではありますが、主に冬場の換羽時ですね。
年のせいもあるかと思いますが、寒い時期の換羽時には体力が落ちてあからさまに元気が無くなり、寒さが相当こたえる様子になってきました。そんな時は迷わず保温してあげています。以前通院した時の先生の話をきっかけに、単頭飼育のインコは冬場は予想以上に寒い思いをしているんだよということを認識しましたので、そこは様子と状況を見て都度保温してあげています。その時のお話はコチラの記事で紹介しています。
さて、日常的に保温をしていなかった我が家にはペットヒーターがありませんでした。ヒーターなしの時に緊急で保温する必要が出た時に何を活用していたかはコチラの記事をご参照ください。
そんなヒーター無しの我が家も、やっぱりヒーターはあった方がいいよね、ということになり、購入したのがコチラ。
ペラペラのヒーターですが、これが結構便利に使えています。こんな風にして使ってますというのは、コチラの記事をご参照ください。
保温のし過ぎはダラダラ続く換羽の原因になったり、不必要な盛りを助長してしまったりと、良いことがありません。
もちろん個体の健康状態や免疫力にもよりますが、基本的に元気で若い個体は冬場でも人間が快適に過ごせている室内の温度では保温は不要と思っています。
慢性的な日常的な保温が本当に必要なのか、インコの状態を確認してよく考えてみましょう。
まとめ
今回はインコの冬場の保温の必要性について考えてみました。
個人的には、保温は必要なしと思っていますし、ヒーターによる事故の方が怖いかな、という気がします。
ただ、記事中でも述べたように、人それぞれの考え方があると思いますし、遺伝的に弱い個体は、やはり保温が必要になることもあると思います。
慢性的、日常的な保温が必要ない理由を、ブリーダーさんの経験を元にコチラで紹介しています。
あくまで我が家のケースだよ!参考程度にしてくだチャイ!
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