鳥の見ている世界は人と違う?!
鳥好きの皆さま、こんにちは。
先日、「色彩検定3級」を取得したシーサンです。
ブログに載せるイラスト素材や、こっそり(?)販売しているLINEスタンプのデザインなんかの時に、色選びに結構悩んでしまうので、ちょっとカラーコーディネートの勉強に・・・と思って受けた資格です。
一言で色彩の勉強と言ってもなかなか幅広いんです。色の見える仕組みから目の構造から色々あります。
そもそも、色ってどうして見えるのか、知ってますか?
青い鳥、黒いシャツ、黄色いバナナ、カープの赤いユニフォーム・・・などなど。
その物にその色がついてるんだから、その色が見えるのは当たり前でしょ~って思いますよね。ついてない色はもちろん見えない、と。
生き物が色を感じる仕組みを簡単に説明すると、太陽光などの光が物体に当たり、反射して目に入ります。その時にその物体の色が見えるわけですが、それは反射して目に飛び込んできた光の色を、物体の色として認識しているってことなんです。
例えば赤いリンゴや赤いカープのユニフォーム(しつこい?)が赤に見えるのは、赤を認識させる光だけを反射するからなんです。他の色の光はその物体に吸収されて跳ね返ってこないんです。
でね、目の奥でこの光の色を認識するのが錐体(すいたい)細胞という者たちなんですが、我々人間は3種類の錐体を持っていて、それぞれの錐体が認識できる色は「赤」「青」「緑」です。
人には3種類の錐体細胞がありますが、鳥にはなんと4種類あるんです。
人間は3種類の3色型色覚、鳥は4種類で4色型色覚なんです。そしてさらに、鳥は人間には見えない紫外線すらも認識しています。
鳥の色覚については過去記事「インコには人間には見えない色が見えている?!鳥の視覚」でも紹介していますが、つまりですね、鳥には人には見えない色が見えているってことなんですよ。いやぁ鳥ってすごいですね。ちなみに犬や猫の錐体細胞は2種類なので、人よりも色味の少ない世界で生きているってわけです。
自分が見ている世界、自分に見えている色が全てのような気がしてしまいましたが・・・じつはそうではないんですね。
こんな感じで、私たち人間が見ている色の世界とは違った世界で生活している鳥たちですが、じゃあどんな風に見えてんだろ?って気になりますよね。
自分ちのインコが見ている世界を、ワタシも見てみたいわぁ・・・。って。
でね、こんな催し物があったので、行ってみました。
その名も、【色覚を考える展】。
三軒茶屋のキャロットタワー内、生活工房ギャラリーにて2021年08月29日までやってます。
鳥の色覚については参考程度ですが、せっかく行ってきたので内容を紹介したいと思いま~す。
【色覚を考える展】で鳥の色覚を体験
今回行ってきた【色覚を考える展】。展示規模はハッキリ言ってそんなに大きくないですが、興味のある人にとっては展示内容も興味深く、分かりやすかったです。
場所はコチラ。
※2021年08月29日までです。
さぁ、早速見て行きましょう。
まず入り口付近にこのようなパネルがあるのですが、
このパネルのここ。
まさにコレ。めっちゃ気になるぅ~。
で、まずは鳥の色覚は置いといて、VR映像による人と犬の色覚比較があります。
コチラが、人。
で、コチラが、犬。
犬の方が色味が少なくてぼんやりしてますね。
冒頭で少し触れたように、犬は色を認識する錐体細胞が2種類しかなく、また視力も0.3以下のようです。
犬はもともと夜行性で、昼間に細かく見るよりも、暗い所でも見えることを優先したためにこうなったようです。それに犬は視覚よりも嗅覚が優れてますからね。においで色々識別しています。
さてお次は、人の目が色を感じる仕組みの説明パネルです。
こちらに可視光線の話や、目の構造が詳しく説明されています。
どうして色が見えるのか、というのが分かったところで、次。
「人と動物の色覚比較」のタッチパネル画面。
これが個人的には一番面白かった!
この画面の各生き物をタッチします。例えば、犬。
画面の左側が人間で、右側が犬です。
犬には錐体が2種類しかないため、赤と緑の差があまり分からないと言われています。そのため、緑色の芝生に置かれた赤いボールは、犬にとっては目立たないんですね。
さて、いよいよ鳥です。
先ほど同様、左が人で右が鳥です。
真ん中の仕切りをドラッグして詳しく見てみましょう。
こちらが人間。
花がオレンジと黄色ですね。
で、こちらが鳥。
え?違うじゃん、色・・・。一番右の花なんか、白と黄色だし。真ん中の花もテカテカしてるっていうか。
鳥さんってば、こりゃ人間と見てる世界が全然違うわ。
タッチパネルだけじゃなくてね、パネルにもこのような説明があります。
こちらが人の色覚。
錐体が3種で、紫外線は見えませんよ~ってことが書いてあります。
で、こちらが鳥。
錐体が4種で紫外線も認識するよって書いてあります。
で、この説明の中で興味深いのが、「紫外線を認識する能力がオスを選ぶ判断基準になっている」ってとこ。
鳥って90%以上の種類で、羽毛に紫外線が当たると反射の仕方がオスとメスで違うんだって。
当ブログでも以前「インコや小鳥はどうやって異性を認識している?」という記事で、このことについてざっくりと書いたことがありますが、人にはオスとメスの判断が外見上では難しい種類の鳥でも、鳥同士では全く違って見えているってことなんですよ。
いや~見てみたい!ウロコインコなんか外見じゃ性別分からないから、鳥の目で見てみたいよ!
どうにか見る術はないんですかね。あったら誰か教えてください。
鳥の見た目は分かりませんが、紫外線蛍光撮影という方法で植物は撮影することができるみたいで、それらの写真がパネル展示されていました。
こんなだったり、
こんなだったり。
なんか幻想的ですね。
鳥たちが見ている植物って、こんな感じなんでしょうか・・・。
すごい世界で生きているもんだわ。
まとめ
今回は【色覚を考える展】という催事で見た、人と動物の色世界の違いについてのお話でした。
鳥は人間やその他の動物よりも、随分とカラフルで色の違いの豊富な世界を生きているようです。
そして、オスとメスの外見上の色の違いも、人には見えなくても鳥にはちゃんと見えているんですね。
そういうのが手軽に撮影できるカメラとかあったら、色んな鳥を撮って見てみたいですね。
鳥はみんなに見えない色もちゃんと見ているよ。鳥の世界はカラフルって知っときんチャイ!
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