インコを雛からお迎えしたら・・・
インコの雛をお迎えした場合、産まれてからどのくらい経過しているかにもよりますが、最初の頃は一般的なケージ、いわゆる鳥カゴではなくプラケースの様な容器で飼育することと思います。
挿し餌真っ只中の雛は、まだ止まり木につかまることもできず、地面で寝てばかりいます。なんとなく、まだ普通のケージに入れるのは早いかな?と見た目で思いますよね。
でも、いつまでプラケースで飼育していれば良いのかな?いつから普通のケージに移設してあげれば良いのだろう?と思ったことはありませんか?
なんとなく、はっきりした目安がなくダラダラとプラケース飼育を続けてしまう事、あると思います。
実は以前、当ブログの読者様から「ウロコインコの雛はいつ頃からケージに移しても良いのか」というコメント兼ご質問を頂きました。「あくまで我が家のケースでは何日齢くらいからケージで過ごしてましたよ」といった曖昧な回答しか出来なかったのですが・・・
そこで先日、我が家のウロコインコのチャイをお迎えしたブリーダーさんとお話する機会がありまして、詳しく聞いてみました。ブリーダーさんは何と言っても飼育のプロですからね。ちなみにそのブリーダーさんは「Tery’s birds」さんと言います。
その時教えて頂いた内容を、今回は紹介します。
それでは、インコの雛のケージデビューはいつから?イッテミヨー!!
プラケースで飼育する理由を知ると分かり易い?!
「いつからケージでOK?」と考える前に、そもそもなぜ雛をプラケースで飼育するのかという理由について考えてみましょう。
プラケースで飼育する理由・・・それは「保温」です。
鳥の雛は羽が生え揃うまでは自分で体温調節が出来ません。野生下ではまだ羽の開いていない状態の雛たちは、巣の中で兄弟が寄り添いくっつき合って温め合います。まだ赤ちゃん状態の雛が人や物にぴったりと寄り添う仕草をするのはこの為です。
ここで言う「羽が開く」というのは、ツクツクの筆毛の鞘が割れてフワフワの羽が広がる状態のことを言います。
自己保温が出来るようになるのは羽が開いて生え揃う頃です。それまでは適切な温度での飼育環境を保ってあげなければなりません。
プラケースで飼育するのはこの為です。野生下での巣立ち前の時期ですね。
巣立ちの準備が出来る頃には羽が開き、飛行の為に羽ばたく練習をし始めます。
羽が開けばもう体温調節も出来るし、巣やプラケース等の中でバタバタと羽ばたけば、狭いしゴミは舞うしで大変です。
自己保温が出来るようになり、外気温(室内飼育の場合は室温等周囲の環境による)が極端に低くなければ、もうプラケースは卒業です。生活環境によりますが、夜はグッと冷え込む等の状況下ではダメですよ。その場合は昼間はケージ、夜はプラケースに移す等で様子を見てください。
体温調節が自分で出来るようになり、寒くなければケージに移してあげましょう。
まだ上手く止まり木に止まれないのに大丈夫?
体温調節が出来るからケージに移しても大丈夫と言っても、まだ足の力も弱くて止まり木につかまれないし、ケージ底のフン切り網の隙間に足をズルッと落として上手く歩けない様子なんだけど・・・こんなんで本当にケージデビューさせちゃっていいのかな?
そんな心配をするかもしれません。
ちなみに我が家のケージは「HOEI 35手のり」です。
我が家でウロコインコのチャイをケージに移した当初も、まだ飛べないし止まり木にもうまくつかまれず、床で過ごしていましたが、何度かズルッ!とフン切り網の隙間につまずいていました。
でも大丈夫でした。多少足元がおぼつかなくても、数日で慣れます。どうしても気になるようなら、最初はフン切り網を外してしまえばいいと思います。うちは付けたままだったけど。
人間の赤ちゃんだって、最初から高速ハイハイしたり上手に歩いたりしませんよね。第一子こそ不安と心配で手を差し出し、過保護になってしまいがちですが、二人目、三人目ともなると、親が手を貸してあげなくても成長とともに勝手に歩き出します。
ちなみに我が家、三人子供がいますが、一人目の歩き始めはよーく覚えているのですが、二人目三人目は全く記憶になく・・・。
話しが脱線しましたが、鳥の雛も目まぐるしく成長します。昨日は止まり木につかまれなかったこの子が、今日は金網をよじ登って高い所に移動してる!とすぐになります。本当に数日で成長します。
野生下の鳥は巣立ちしたら巣には戻りません。まだ上手く止まり木につかまれないから、金網の上が歩き難そうだからとプラケースに戻すようなことは必要ありません。
保温の必要がないならケージでOK!と思って下さい。
まとめ
今回はインコの雛のケージデビュー時期についてのお話でした。
いままで確かな知識が無く、「もうそろそろケージでいいのかな?」と迷いながらなんとなーくケージ飼育に切り替えていましたが、プラケース飼育の目的や、野生下でのインコの生活を考えたら自ずと答えが見えてきました。
室内飼育のインコさんでも、保温の必要性や日光浴、餌を採るのにかける時間等、なるべく野生下での生活に近い環境を作ってあげることが、実は飼育の基本で大切な事なんだなと改めて感じました。
羽が開いて揃えばケージでオッケー!参考にしてみんチャイ!
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